ぺんしるブログ

行き先不安な現代社会。僕たちは社会科で何を学んできたのか。

2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧

第8号 変わるもの、変わらないもの

公民という科目は、中学校の第三学年から始まるが、 実はそれ以前にも言葉自体は、もう少し前に出会っている。 それはどのタイミングかというと、第一学年歴史の「公地・公民」である。 さあ、何時代の言葉だったか覚えているだろうか? 答えは飛鳥時代で645…

第7号 学問に隔たりはない…ってコト?

前稿では公民科は地歴科と比較して、政治・経済・社会など、 扱う範囲が多岐に渡るという面で、大きく異なっている。 また、公民科は1969(昭和44)年以前は、公式には「政治・経済・社会的分野」と 呼ばれており、分野としての統合を図るために、 名称の他に…

第6号 これは完璧で究極のっ…?

公民の授業と聞いて、何を習ったか読者諸君は思い出せるだろうか。 東京書籍の公民教科書を見ると前半に政治分野、後半に経済分野が 掲載されている。 そして高校へ行くとこれが政経や倫理、現代社会へと分化していく。 ちなみに現代社会はという科目はなく…

第5号 なんか俺たちってさ…

学生のときに、「なぜアフリカの国々には直線的な国境が多いのか」という 授業を受けた。結論から言ってしまえば19世紀から20世紀にかけて、 欧州列強と呼ばれるヨーロッパの強国が、地図上の緯線・経線を利用して、 勝手に分割したからである。当然、当該地…

第4号 学力ってなんだろう

前稿では、今日における中学校社会科の構造について、 いわゆるπ型の形式が一般的であるというお話をした。 つまり1、2年生の間は地理と歴史を学年で分けず、 むしろ地理で幾らか単元を学習したら歴史の学習に移り、 そこで幾つか単元を終えたら再び地理の学…

第3号 積み木or座布団

積み木を積むか、それか座布団を重ねるか。 中学校社会科の進め方は主にこの2つである。どういうことか。 中学校社会科は大きく地理・歴史・公民の3分野が設定されているが、 それを取り扱う順番によって、「座布団型」と「π(パイ)型」と呼ばれる 2つの方…

第2号 答えはちゃんとあった

学習指導要領というものをご存知だろうか。 これは文部科学省により、だいたい10年に一度くらいに出されるもので、 今後の教育の方針を示した計画書とも呼ぶべきものである。 我々が覚えさせられた教科書も、この学習指導要領の方針に基づいて編集され、 検…